子どもに関する新たな省庁創設の議論に関する共同声明(最終版)の公開

国連子どもの権利条約(1989年採択)を日本政府が1994年に批准してから27年たった現在も、日本では子どもの権利保障を基本にした総合的な子どもに関する基本法が制定されておらず、政策においてもいまだに縦割り的な行政が行われています。そのため、広げよう!子どもの権利条約キャンペーン(以下、キャンペーン)では、子どもの権利に関する総合的で包括的な政策や法律ができることをめざして、提言を発表するなど取り組みを行ってきました。

現在、政界において子どもに関する新たな省庁創設の動きがあります。そのためキャンペーンでは、この機会に、子どもの権利条約を基盤として、子どもの権利が総合的・包括的に保障されるよう求める共同声明を策定しました。12の組織が呼びかけ団体となり、85の組織が共同声明の趣旨に賛同しています。

キャンペーンが共同声明で求めていることは、以下の5点です。(詳しくは共同声明をご覧ください)

  1. 子どもの権利条約等に掲げられた子どもの権利の実現を総合的・包括的に推進するための機関であ
    ることを明確にすること。
  2. 子どもの最も身近なおとなである親・保護者が子どもの権利を十全に守っていけるようにするため、
    親・保護者のエンパワーメントの視点を基調とすること。
  3. 前掲 1 のような総合的・包括的調整を行うための十分な地位、権限および予算を保障するとともに、
    「子どもの権利影響評価」のような手続を導入すること。
  4. 国連・子どもの権利委員会への報告、勧告のフォローアップ等を任務のひとつに位置づけること。
  5. 子どもの意見表明と参加を積極的・制度的に推進していくこと。

今後は、この共同声明文を広く市民社会に周知し、政党、国会議員、行政関係者等に届けてていきたいと考えています。共同声明に賛同してくださる方(組織・個人問わず)は、ぜひ、子どもの権利が保障される社会の実現に向けて、一緒に取り組んでいただけたら幸いです。

以上

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